「あー……天然小悪魔だな……」
頰に残る感触から、熱が広がっていく。
いい加減、無意識に人を煽るのはやめてくれと言ってやりたかった。
俺は大学生で、藍は高校生。3つの年の差は、いつだって俺の行動を妨げた。
藍が同じ年なら、きっと今すぐに告白して、自分のものにしている。
藍は自分の彼女だと、世界中に言って回りたいくらい。
何度この年の差を恨んだか、もうわからないほど。
初めて会ったのは、俺が7才の頃。
父さんの会社が建設したマンションに、同じ日に引っ越してきた。
両親同士の仲がよく、まるで兄妹のように育った俺たち。
最初は俺も、藍のことを可愛い妹だと思っていた。
好きだと自覚したのがいつなのかは、はっきりと覚えていない。
でも、自分の気持ちを認めたのは……高校1年の頃だと覚えている。

