「藍はほんとに寂しがりやだね。……夜、おやすみのメッセージ送るから、今日はおとなしく帰りなさい」



え?

おやすみのメッセージ……?



「ほ、ほんとに?」



私からすることは何度もあったけど……宗ちゃんからしてくれるの……?



「ほんとほんと」



単純な私は、宗ちゃんの返事にすぐ上機嫌になり、大きく首を縦に振った。



「うん! 帰る! ふふっ、待ってるねっ……」



カバンを持って、シートベルトを外す。



「宗ちゃん……またね」

「うん。また」



手を振った私に、宗ちゃんはまた頭を撫でてきた。

……今日も最後まで、子供扱いだったなぁ。

そんなことを思って、衝動的に身を乗り出す。

そっと、宗ちゃんの頰に口づけた。



「大好きっ……」



呆気にとられている宗ちゃんにそう告げて、逃げるように車を出た。