今日は内緒で大学に行ったり、家に入れてほしいとせがんだり……いい加減うっとうしがられちゃったかもしれない……。

そう思うと悲しくて、不安で、視線が自然と下へと落ちていく。



「はぁ……その顔やめて。悪いことしてる気分になる」



宗ちゃんの言葉に、びくりと肩が跳ね上がった。



「……っ、ご、ごめんなさい。もう聞かないっ……」



すぐに物分かりのいいフリをして、これ以上余計な言葉が出てこないように唇をきゅっと噛みしめる。

今日は幸せだったから、浮かれすぎちゃった……。

そう反省したとき、頭にポンッと手を置かれた。



「別に怒ってないよ」



困ったような、けれど優しさの混じった声色に、顔を上げる。



「俺も言い方きつかったから、そんな顔しないで。純粋に、俺に会いたいと思ってくれてるのは……嬉しいし」

「え?」