私の手を握って、ベッドから起こした宗ちゃん。

私はその手を握り返し、宗ちゃんに抱きついた。



「やったぁ……!」



宗ちゃんの身体がびくりと跳ねた気がしたけど、きっと気のせい。

気にせず、スリスリと頰を寄せる。



「何? 車乗りたかったの?」



喜んでいる私を見ながら、宗ちゃんは疑問を浮かべた顔をしてそう言った。



「ううん……宗ちゃんと少しでも長くいられるから、嬉しいのっ」



喜んでいる理由を伝えて、さらにぎゅうっと抱きつく。



「……はいはい」



頭上から降ってきた声は、呆れたような返事だったけど、そんなこと気にならないくらい今の私は上機嫌だった。

私にとって宗ちゃんといられる時間は、何よりも貴重なんだもんっ……!

1分1秒でも、長くそばにいたいって思う。

ほんとにほんとに、大好きっ……。