黒を基調としたその空間は、落ち着いた雰囲気で、薄暗いライトが上品さを際立てていた。

子供っぽい私の部屋とは、比べ物にならないや。



「ダンディーな感じって何?」



宗ちゃんが、おかしそうにふっと笑う。

わ、笑わなくてもいいのに……。それにしても……。



「ベッド大きいね……!」



1人で眠るには広すぎる、ダブルサイズほどの大きさ。



「俺、寝相悪いからね」



私も知っている情報が出てきて、思わず嬉しくなる。

宗ちゃんは、お上品な雰囲気からは想像がつかないくらい寝相が悪い。

昔、一緒に眠ったことがあるけど、起きたときに下敷きになっていることが何度かあった。

最後に一緒に寝たのは、もう5年前くらいだけど。

少しだけいたずら心が湧いて、ベッドにダイブする。

反発性があるタイプではないらしく、ぼふんっと沈み込んだ。