勢いよく扉を開けた私に、ソファで寝転びながら本を読んでいたらしい宗ちゃんは驚いている。

私は宗ちゃんに、勢いよく抱きついた。



「藍……急に入ってこないでって言ってるでしょ？」

「どうして？　邪魔しちゃった……？」



　「そうじゃないけど……」と、困ったように額を押さえた宗ちゃん。



「宗ちゃんが帰ってきてるって聞いて、来ちゃった。どうして帰ってくること教えてくれなかったの？」

「すぐ戻るつもりだったから。ていうか、離れなさい」



抱きつく私を剥がそうとする宗ちゃんに、ぎゅっと腕に力を入れ、必死で抵抗する。



「やだっ……離れないぃ……」

「……やだじゃない」

「だって……久しぶりに会えたんだもん……」



会えなかった分を充電しないと、宗ちゃん不足で倒れちゃう……。