『行きたい』って言っても、『また今度』って流されてたから。

大学からすぐの場所にあるって言っていたし、行ってみたい……!



「……それはダメ」



宗ちゃんの返事に、肩を落とした。



「どうして?」

「……汚いから」



長い沈黙のあと、宗ちゃんから出てきたセリフ。



「嘘! 宗ちゃん綺麗好きだもん!!」



絶対に嘘ついてる……!

宗ちゃんの部屋が散らかっているのなんて、一度だって見たことないのに……!

もしかして、何か見せたくない理由があるのかな……?



「とにかくダメ。帰りなさい」



諭すように言われて、むぅ……と唇を尖らせる。

 『帰りなさい』って言い方にも、悲しくなった。

また、子供扱い……。

私もう、子供じゃないよ、宗ちゃん……。