正直にそう言って、宗ちゃんを見つめる。

その表情が、困ったように崩れた。



「……来ちゃった、じゃないでしょ。はぁ……」

「ご、ごめんなさい……どうしても会いたくって……。迷惑だった……?」



やっぱり、私とは会いたくなかった……?

悲しくて、自然と眉の端が下がってしまう。



「……そんな顔するのはずるいよ」

「え?」

「怒れなくなるだろう。はぁ……」



再びため息をついた宗ちゃんに、私はポンッと頭を撫でられた。



「迷惑じゃないよ。でも、もう帰りなさい」



え……。



「宗ちゃんこのあと用事があるの……?」



せっかく会えたのに、もうバイバイ……?



「用事はないけど……」

「だったら、もう少しだけ一緒にいたいっ……」



宗ちゃんの服をつかんで、そう言った。