話しかけてきた人たちが、駆け寄ってきた宗ちゃんを見て呟く。

知り合いなのかな……?

でも、そんな言い方ではなく、どこか怯えているように見えたのは気のせい……?

宗ちゃんは、壁になるように私の前に立った。



「こいつ、俺の知り合いなんですけど何か用ですか?」



その声色が怒っているように聞こえた。



「い、いや、悪い……」



宗ちゃんが前に立っているため、男の人たちの顔が見えない。

でも、乾いた声でそう言って、「い、行くぞ」とみんなで駅のほうへと歩いていった。

はぁ……と、頭上にため息が降ってくる。

宗ちゃんは、やっぱり少し怒っているようで、振り返って見えた顔は眉間にしわが寄せられていた。



「何してるの、こんなところで」



急に来たこと、怒ってるのかな……?



「宗ちゃんに会いたくて……来ちゃった」