年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

カラオケボックスの部屋が、勢いよく開かれたのは。

驚いて、その場にいた人の視線が一点に集中する。

私も、扉から入ってきた人の姿を目に捉えた。

――え?

自分の目を疑った。

だって、そこにいたのは……。



「……藍」



いるはずのない、人だったから。



「そう、ちゃん?」



状況が呑み込めないまま、私の口から、息を切らしたその人の名前が零れた。

私のほうへと歩いてくる宗ちゃんを、ぼうっと見つめる。

そして、私の手を握っている颯くんの手を振り払った宗ちゃん。



「……藍、帰るよ」



そう言って、宗ちゃんはガシリと私の手を握った。




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