「うん。すごく……素敵だと思う。って、何を言ってるんだろ俺。……じゃあまた!」
そう言って、男友達のほうへ行ってしまった颯くん。
今日も颯くんは優しいなと、改めて思った。
「ふふふっ、青春ね~」
「いやぁ、初々しいなぁ」
ルリちゃんも、理香ちゃんも、さっきから何を言ってるの……?
2人そろってほくそ笑んでいる姿に、私は苦笑いを返すことしかできない。
ど、どうしちゃったんだろう……ちょっと怖い……あはは……。
「でも、あたしは本気で七瀬推しかしら」
「なんの話……?」
「その幼なじみなんかやめて、七瀬にしちゃいなさいって話よ」
「えっ……!」
ルリちゃんの言葉に、大きな声が出てしまった。
「うちも同感。その宗ちゃんって幼なじみよりも、絶対七瀬のほうが幸せにしてくれそうだしなぁ」

