『あ、昨日の幼なじみちゃん? 宗壱くんならまだ寝てるよ~』



 「昨日はごめんなさい」と言おうと思った私の言葉は、スマホの向こうから聞こえてきた声に遮られた。



「……っ」



女の人の……声?

この人、昨日いた人だっ……。

心臓が、どくどくと変な音を鳴らして騒ぎ出す。

この女の人……あれから泊まったの?

宗ちゃんの、お家に……?

他のみんなも?

それとも、この人だけ……?



『ぐっすり眠ってるから、起こすのも悪いし……何かあるなら伝えておこうか?』



まるで親しい関係のような言い方をするその人に、ズキリと胸が痛んだ。