返ってきた言葉に、相変わらず宗ちゃんの両親は仲がいいなぁと思った。

お互いに、相手のことが大好きだって伝わってくる。

それが今は、羨ましくてたまらなかった。

好きな人が自分を好きになってくれるなんて、どんな感じなんだろう。

どれだけ……幸せなんだろうなぁ……。



「いってらっしゃい! あ! そういえば宗ちゃんに渡してきました!」

「ありがとう、藍ちゃん! とっても助かったわ」



これ以上引き止めるのは悪いと思い、手を振って宗ちゃんママとお別れする。

真っ直ぐに家に向かって、玄関の扉を開けた。



「藍、おかえり」

「ただいま」