年上幼なじみの過保護な愛が止まらない。

藍も俺に気づいたようで、紙袋を持ちながら、じっとこちらを見ている。

なんでここに……?

俺は駆け足で、藍に近寄った。

周りのゼミ仲間たちが、不思議そうにこっちを見ているのも構わず。



「どうして来たの?」



よりにもよって、こんなときに……ッ。

会いたいと望んでいたはずなのに、まさか他の男がいるときに来るなんて、タイミングが悪すぎる。



「あ……あの、これ……」



そう言って、紙袋を差し出してきた藍。

中には、俺が家に忘れていった、授業のレジュメを挟んだファイルが入っていた。

母さんが任せたのかもしれない。

こんなことになるなら、取りに帰るって伝えるんだった。

昨日適当に返事をした自分を恨む。



「椎名の知り合い? 超可愛いじゃん……!!」



後ろから聞こえた声に、舌打ちしそうになった。