どうして連絡してこないんだ?

何かあった? いや、それなら藍の両親から連絡が来るはずだ。

考えられるのは……俺に飽きた、ということくらい。

そう思ったら、居ても立ってもいられなかった。

大学が終わってすぐ、車を走らせ藍の高校へ。

見知らぬ男と一緒にいる藍の姿を見たときは、カッと頭に血がのぼって、感情を抑えられなかった。

しょうもない、嫉妬だ。

藍はただの友達って言ってるけど、あの男は確実に藍のことが好きだ。

露骨に俺に敵意を向けてきたし、あんな男が藍と同じ教室にいるなんて気が気じゃない。

結局、藍が俺を避けてたのは、“押してダメなら引いてみろ作戦”だったと聞いて、心底ホッとしたのをまだ覚えている。

久しぶりに一緒に眠ることになったのは、本当に拷問でしかなかったけど。