ただ、大学に行くのは当たり前だと思っていたし、それに……。



「宗ちゃんと、同じところに通いたいだけ……」



それだけが、目標だったから。

たった今、現実をつきつけられちゃったけど……うぅ。



「将来の夢とかは?」



私は、目を輝かせて口を開いた。

その答えは、もう決まっていたから。



「宗ちゃんのお嫁さんっ」



ずっと変わらない、小さい頃からの夢。

宗ちゃんは私の言葉に、呆れたような反応をした。



「あ、今冗談だと思った? 本気で目指すもんっ……!」



昔は、「お嫁さんにしてあげるね」って言ってくれたのに……私が幼稚園の頃だけど……。


「はいはい、頑張れ」



相手にされていないみたいだけど、断られなかっただけましだった。