ルームメイトの狼くん、ホントは溺愛症候群。

音、すごく大きかったし……っ。

頭を抱えて、壁に引っ付く。

この世で怖いものランキングの上位に入る雷の大きな音に、涙が滲む。

動けないまま、身体を抱きしめて縮こまっていると、浴室のドアがノックされた。


「日奈子!? 大丈夫か? 開けるぞ!」


さっきの私の情けない悲鳴が聞こえたのか、焦った嶺くんの声がドア越しに聞こえる。

私の返事がないことを肯定ととったのか、勢いよくドアが開いた。


「どうした……ッ!?」


ドアの向こうから現れたのは嶺くんに、しがみつくように抱きつく。


「れ、れいくんっ……」


怖くて怖くてたまらなくて、震える手で嶺くんの服を握った。

このときの私は恐怖心でいっぱいで、嶺くんの心臓がどれだけ大きな音を立てていたかにも気づかなかったんだ。


「なに、して……」

「……か、かみ、なり……っ」


そう答えたと同時に、再び大きな雷の音が聞こえる。


「きゃっ……!!」


も、やだっ……。

雷だけは本当に、怖い……っ。


「……雷? ……怖いのか?」


嶺くんの質問に、私は抱きついたまま、何度も首を縦に振った。




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