嶺くんからグラスを受け取り、再び飲み進める。

嶺くんはなぜか、飲んでいる私をじっと見ていた。


「なぁ」

「どうしたの?」

「そういうこと、他の男にすんなよ」

「え?」


そういうこと……?

何を指しているのかわからず、首を傾げる。


「簡単に自分の飲み物飲ませたりとか……」


自分の飲み物……?

……うーん……やっぱりよく、わかんないけど……。


「うん! お兄ちゃんと嶺くんにしかしないよっ」


私がこんなことするのは2人くらい……あ、あとお父さんくらいだから、大丈夫……!


「……全然意味わかってねーな……」


ん? 何か言った……?

よく聞こえなかったけど……まあいっか。


「そろそろごはん作ろうかな……!」


残っていたイチゴミルクを全部飲んで、ソファから立ち上がった。


「俺もなんか手伝えることあるか?」


嶺くんの気持ちが嬉しくて、笑顔を返す。


「ううんっ! 平気だよ! 嶺くんはお風呂にでも入って、ゆっくりしててっ」


よーし……私もお腹すいたし、パパッと作るぞ……!


「さんきゅ」