「あと1時間残ってるぞ、休むな」
「はやセン、スパルタすぎだろ……」
「……出ていくか?」
「……頑張ります」
目に涙を浮かべながらそう言ったのを見て、少しかわいそうになった。
い、池田くん、ノート書くのも追いついてない……大丈夫かな?
終わったら、要点だけでも伝えようかなと思ったけど、立場上それができないことに気づいた。
私は今お兄ちゃんとして補習を受けてる身だから、教えるのは変だよね……あはは。
健闘を祈ります、池田くん……!
心の中でそう呟いて、机に向かう。
「あー! 疲れたー……」
思っていたよりも、補習はあっという間に終わった。
隣で伸びをしている池田くんに、微笑みかける。
「お疲れ様」
私の声も聞こえてないのか、口から魂が出ているように見える池田くん。
よ、よっぽど疲れたんだろうな……。

