「……なんか話し方変わったっていうか……顔もちっさくなった気が……」

「ま、日奈太の話はいいじゃん! それより俺の話を聞いてくれよ!」


西原くんの言葉をさえぎって自分の話を始めた池田くんに、心の中で「ありがとう……!」と手を合わせる。
た、助かった……!

そう、思ったのもつかの間だった。


「最近筋トレ始めてさ! 見てくれ! 俺の腹筋!!」


大きな声で言って、制服をめくって自分の腹筋を見せだした池田くん。


「きゃっ……!!」


見てはいけないものだと思い、とっさに両手で顔を隠してしまった。

途端、周囲がシーンと静まる。


「……日奈太? どうしたの?」

「おいおい、なに女みたいな反応してんだよ」


あ……そ、そっか……っ。

反射的に顔を隠したけど、同性の間では普通のことなんだ……!

私を見て不思議そうにしている悠人くんと西原くん。