「そういえば、今日から日奈太、補習だっけ」
「う、うん」
「毎日小テストあるんでしょ? 勉強した?」
「ま、まあ」
あまり喋るとボロが出てバレる可能性があると思い、極力短い返事で返した。
「それならよかった。急に『俺は胃腸炎を味方につけて、勉強せずとも補習を突破する術を思いついたんだ』……とか言い出すから、心配だったんだよ」
……ん?
「そ、そんなこと言ったっけ、お、俺……」
「忘れたの? 一昨日、わざわざ電話して言ってきたのに」
くすくすとお上品に笑う白鷺さんに、私の脳裏に1つの疑惑が過った。
もしかして私……だ、騙された……?
いやいや、でもお兄ちゃん『勉強した』って言ってたし、胃腸炎になったのはたまたまだろうし……きっと騙されてなんて、いないはず……うん、きっと大丈夫!
そう自分に言い聞かせ、自己完結した。
「う、うん」
「毎日小テストあるんでしょ? 勉強した?」
「ま、まあ」
あまり喋るとボロが出てバレる可能性があると思い、極力短い返事で返した。
「それならよかった。急に『俺は胃腸炎を味方につけて、勉強せずとも補習を突破する術を思いついたんだ』……とか言い出すから、心配だったんだよ」
……ん?
「そ、そんなこと言ったっけ、お、俺……」
「忘れたの? 一昨日、わざわざ電話して言ってきたのに」
くすくすとお上品に笑う白鷺さんに、私の脳裏に1つの疑惑が過った。
もしかして私……だ、騙された……?
いやいや、でもお兄ちゃん『勉強した』って言ってたし、胃腸炎になったのはたまたまだろうし……きっと騙されてなんて、いないはず……うん、きっと大丈夫!
そう自分に言い聞かせ、自己完結した。

