ルームメイトの狼くん、ホントは溺愛症候群。

……怖そうな人だって思ったけど、意外と優しい人なのかも、しれない……。

道案内してくれるなんて……初めて会った人がこの人で、よかったな……。

大きな背中を見つめながら、そんなことを思った。

502号室は、どうやら別の棟にあったらしく、通路から抜けて別棟へやってきた。

すぐに502号室と書かれた部屋が見えて、ほっと胸を撫で下ろす。

よかった……なんとか部屋にたどり着くことまではできた……。

この人の、おかげだ……。


「ここ」

「あ、ありがとうございます……!!」


深くお辞儀をして、お礼を言った。

名前も知らないけど、感謝の気持ちでいっぱいだった。

それに……この人からはなんだか、男の人特有の空気というか、怖いものを感じない。

なんでだろう……不思議。

って、早く部屋に入って、準備しなきゃ……!

同室の人が起きる前に出ていって、校舎を一通り見たい。ちゃんと把握しておかないと、また迷子になりそうだからっ……。

男の人に、失礼しますと言ってから、部屋に鍵を差し込んでドアを開ける。

……あれ?