「どうしたの? なんの用?」

「……っ」



顔を見なくとも、乃々が息を呑んだのがわかった。

優しくない言い方に、怯えさせてしまったかもしれない。

可哀想だけど、これはお仕置きだから。

俺の言うことを聞かなかった、お仕置き。



「あ、あの……ごめんなさ、い……」



少しの沈黙のあと、ようやく乃々が口を開いた。

その声は震えていて、泣くのを我慢しているのだとすぐにわかる。

今すぐに抱き寄せてしまいたい衝動に駆られたが、ぐっと堪えた。



「……何が?」



ちゃんと言わないと、わからないよ乃々。

それに……。



「え、っと……京ちゃんのこと、怒らせちゃって……」

「怒ってなんかないよ?」

「ほ、ほんとに……?」

「うん、がっかりしただけ」



さっきのこと、少し根に持っているから。