腹黒王子さまは私のことが大好きらしい。


「……うん、そうだね。行ってくるよ」



昼休みの後半、委員会議が入っていたのだ。

本当に……面倒極まりない。

この学校では成績順でクラス委員が選出されるため、自動的に役割を押し付けられていた。

こんなもの、立候補かクジ引きで決めればいいのに……と、文句を言いたくなる。

お弁当を片付けた乃々の頭を、優しく撫でた。



「先に教室に戻ってて。平気?」

「うん、平気だよ!」



笑顔で頷く乃々に、さらに気が重くなった。

1人で教室に返して、大丈夫かな……。



「乃々、やっぱり教室まで送っていくよ」

「もうっ、平気だよ京ちゃんっ。それに、会議室と教室は真逆だし、遅刻しちゃうよ?」



そう言って首をかしげる乃々の姿に、余計心配になった。

俺が牽制しているから、一応この学園内で乃々に声をかけるようなバカな男はいないと思うけど、万が一変なヤツに絡まれたら……。

あー……このままサボって、乃々といたい。

でも……サボるような男だと乃々に思われたくないし、とにかく一刻も早く、委員会議を終わらせよう。