誰にも邪魔されない、2人きりの場所に。
そっと抱きしめ返して、乃々の身体を起こす。
華奢な肩に顔を埋めて、昨日会えなかった分、目一杯乃々を充電した。
1週間が経ち、俺は至って平和で何事もない日々を送っていた。
やっぱり、平日が一番好きだと改めて思う。
乃々のそばにいられることが生き甲斐な俺にとって、何よりも幸せな時間だと感じた。
……が、邪魔が入る。
昼休みになって、いつものように乃々と視聴覚室でご飯を食べ終えた。
普段なら、このあと2人でゆっくり、残りの休み時間を過ごすけど……。
「京ちゃん、そろそろ行かなくて平気?」
時計を見て、乃々が首を傾げた。
……。
俺はバレないよう肩を落とす。

