『どうしたの? 俺がいなくて寂しかった?』

「うん……とっても」



くすりと微笑みを交えた京ちゃんのセリフに、こくりと頷く。

少しの間返事がなくて、電話が切れたのかな?と心配になった。



『…………明日は絶対に行くよ。朝、ちゃんと迎えに行くから』



長い沈黙のあと、返ってきた言葉。



「ふふっ、やったぁ」



嬉しくって、子供みたいに喜んでしまう。

そしてふと、あることに気づいた。



「京ちゃん今忙しいでしょう? 電話してて平気……?」



電話をかけてきてくれたのは嬉しいけど、そろそろ切ったほうがいいかもしれない。

京ちゃんの、邪魔にはなりたくない……。



『気を使ってくれてありがとう、乃々は優しいね』

「そ、そんなことないよ」