びっくりして慌てて取り出すと、画面に【京ちゃん】の文字が映し出されていた。
わっ……京ちゃんからだ……!
すぐに通話のボタンを押して、スマホを耳に当てる。
「もしもし、京ちゃん?」
『乃々、今帰り?』
スマホ越しに聞こえた声に、自然と口元がほころんだ。
「うんっ!」
『人通りの少ない道は危ないから、大通りから帰るんだよ』
心配して、わざわざ連絡くれたのかな……?
「ふふっ、うん!」
嬉しい……えへへ。
「京ちゃん、明日は学校来る……?」
会いたくてたまらなくなって、思わずそんな言葉が口からこぼれていた。
2日続けて休むようなことはなかったから、きっと来てくれるだろうけど……はっきりと、来るって言ってほしい。