そう思い入ろうとしたとき、下に文字が書かれていることに気づく。
不思議に思い書かれている文字を読むと、そこには綺麗な字で“立ち入り禁止”とあった。
あっ……入っちゃダメなんだ……。
がっくりと、肩を落とす。
いいところを見つけたと思ったけど……諦めよう。
「……何してるの?」
えっ……?
背後から声がして、反射的に振り返った。
その先にいたのは、少し制服を着崩し、気だるげな雰囲気を纏った長身の男の人。
なんとなく、年上だろうなと直感的に思った。
そして、なんだか見覚えがあるような……気がした。
「あ、あの……」
誰、だろう……。
男の人には苦手意識があるので、1歩後ずさる。
男の人は強くて怖い生きものだから、あまり関わってはいけないと京ちゃんに言われているのもあって、身構えてしまう。