そう……?
あ、もしかして、寒さでぼーっとしちゃっていたのかもしれないっ……。
今更返すって言っても、きっと断られるだろうし……明日からは、ちゃんとあったかい生地のマフラーをしてこようっ……。
「それより乃々、今日はお母さんたち仕事で帰りが遅いんだよね?」
さっき、うちのお母さんにでも聞いたのだろうか。京ちゃんの言葉に首を縦に振る。
「うん、そうみたい……。きっと日をまたぐくらいになると思う」
「よかったら泊まりに来る? 1人じゃ寂しいでしょ?」
「え? いいのっ……?」
思わぬ提案に、目を見開いた。
「もちろん。乃々ならいつでも大歓迎だよ」
京ちゃん……!
「い、行きたい……!」
「それじゃあ乃々のお母さんには俺から連絡しておくね」
お泊まり……久しぶり……。