棚から必要なものを取り出して、テーブルの上に並べる。

うん、このくらいでいいかな……。

……それより、やっぱりもうちょっとマシな服にしたほうがいい……?

いつも通りの部屋着姿だけど、もうちょっと可愛い服に着替えよう……!

いくら幼なじみとはいえ、この格好は恥ずかしいや。

少しでも可愛いって思ってもらいたい、から……。

って、な、なんで……?

どうしてそんなことを考えているんだろう、私……っ。

今までそんなこと、思ったこともないのに……。



「……なんだか今日の私、変だな……」



胸がざわざわしたり、チクッてしたり……異様なことばっかりだ。

ふと、松沢さんの姿が脳裏をよぎった。



「……松沢さん、可愛かったなぁ……」



こうくんは鬱陶しがっていたけど、普通の男の子だったら可愛い女の子に好かれて嫌な気はしないだろう。

今は私のことを好きだと言ってくれているけど、あんなふうに可愛くアピールされたら、こうくんもいつか松沢さんのこと……。