なんだろう、今の……。
「あの女のせいで、今日はいつもより真由と一緒にいられなかった……」
「そ、そうかな? ずっと一緒にいたと思うけど……」
「俺は2人だけでいたいんだよ」
うっ……。
またそんなこと言う……。
恥ずかしくて、こうくんの顔を見られない。
でも……そう言ってくれるのは、純粋に嬉しかった。
意を決してゆっくりと口を開く。
「……あの、なら……今日家に来る……?」
「え?」
私の言葉に、こうくんの拍子抜けしたような声が響く。
まだ顔の火照りが収まらないため、前を向いたまま話を続ける。
「お母さんとお父さん、今日は仕事でいないんだけど、この前一緒に観ようって言ってたドラマ観ない……?」
いつにしようかと悩んでいたけど、今日なら一気に観られそうだった。
それに……私も今日は、もう少しこうくんと一緒にいたい気分。