「おかえりなさい~……って、あんたどうしたの? 顔が真っ赤よ」



玄関にいたお母さんが、私を見るなり驚いた表情を浮かべた。



「……な、なんでもないよっ……! ただいま!」



わ、私、そんなに真っ赤な顔してる……?

は、恥ずかしい……。

だって、こうくんがあんなことするから……っ。



「今日は遅かったわね。デートでもしてたの?」

「デッ……!」



お母さんの言葉に、あからさまに反応してしまった。

今の絶対不自然だったよね……と思ったけれど、時すでに遅し。

ちらりとお母さんを見ると、目をまん丸に見開いて私を見つめていた。



「……あら。あんた煌貴くんとくっついたの?」



お母さんの言葉に、今度は私が目を見開く。



「な、なんで……!?」