真由はなぜか、俺を見て驚いた表情をする。

……ん?



「えへへ……ありがとうっ……」



いったい何がそんなに嬉しかったのかわからないけれど、真由はとても嬉しそうに笑った。

……なんでこんなに可愛いかな。



「真由、飲み物はホットの紅茶でいい?」

「うんっ……!」

「ポップコーンはキャラメル?」

「うん!」



パパッと買い物をすませ、スクリーンに向かった。



「こうくんは、なんでも知ってるね……」



え?

突然そんなことを言いだした真由。

意味がわからなくて顔を覗くと、恥ずかしそうに微笑んでいた。