横目でちらりと、こうくんを見る。
こ、こうくん、すっごく怖い顔をしている……!
思わず「ひっ!」と声が漏れそうになったのを、必死にこらえた。
いったい、何があったんだろう……?
登校中は、いつも通りだったのに……。
……あ!
「こ、こうくん……もしかして、先生に何か言われたの?」
「……え?」
「あの、朝先生に呼び出されてたでしょ……? そのときから様子が変だから、どうしたのかなって……」
朝の出来事を思い出して、恐る恐る尋ねる。
きっとそのことに違いない……!
何か、悪い報告でも受けたのかな……?
「……いや、違うよ」
「そ、そうなの? なんの呼び出しだったのか聞いてもいい?」
「うん。作文がコンクールで入賞したらしい」
……えっ!
さらりとそう言ったこうくんに、私は目を大きく見開かせた。