キミが可愛くてたまらない。


「はぁ……仕方ないわね」



やれやれとでも言いたげに首を振る三橋に、若干の殺意が芽生える。

しかし三橋への殺意は次の瞬間、別の者へと向けられることになった。



「場所は知らない。クラスの男子に呼び出されて連れて行かれちゃった」



呼び出されただと……?



「どっちに行った?」

「中庭のほうかしら? ……ねぇ、あんた本当にヤバい顔してるわよ?」

「うるせぇ。その男って誰?」



俺の問いかけに、三橋は何やらニヤリと口角を上げ、意味深な笑みを浮かべた。

その表情で、俺はすべてを察した。



「それは内緒よ。ていうか早く行けば? あれは絶対告白でしょ」

「チッ……」



こらえきれずに舌打ちをして、教室を飛び出す。

クソ……担任の呼び出しなんかに応じている場合じゃなかった。

つーかその男も、絶対俺がいない隙を見て話しかけただろ、うっぜーな。

いつもは俺が近くにいるから、真由に話しかけようとする男なんていない。

小学生くらいのときから、真由に男が寄りつかないように、俺が威嚇していたから。