言い訳を口にするよりも先に、真由は逃げるように走り去ってしまった。
クソっ……なんでこうなるんだよ……!
タイミングの悪さを嘆きながら、俺もあとを追おうとして立ち上がる。
けれど、またしても邪魔が入った。
――パシッ。
「もー、あんな子ほっといていいじゃんっ」
俺の手を握り、引き止めてくる転校生。
「……おい」
もうさすがに、俺も我慢の限界だ。
転校生の手を乱暴に振り払って、睨みつけた。
転校生は、怯んだ様子で唇をすぼめている。
「お前の相手してやったのはな、真由の気を引くためだけだ。一応利用した俺にも非があるけど、鬱陶しいてめーに付き合ってやったんだからお互い様だろ?」
殴りたいのを必死で我慢してやってんだから、ありがたく思ってもらいたいくらいだ。
もとはと言えば、お前さえいなければこんなことにはならなかった。
俺と真由の世界に入ってくる人間は、全員敵。俺の中で不必要な存在。

