『私のことは気にしなくていいから。その……2人でゆっくり食べて……! それじゃあっ……』
そんなことを言って、出ていった真由。
俺は真由を追いかけるため、教室を飛び出した。
「……クソっ……どこ行った……!」
最悪だ……。
真由、泣きそうな顔してたな……。
さっきの休み時間、三橋に言われた言葉を思い出す。
『……あんた、見損なった。一応あんたの気持ちだけは認めてたのに』
あいつに言われるのは癪だが、言われて当然だ。
泣きそうな真由の顔を見て、自分がしていることがどれだけ幼稚なことだったか気づかされた。
昼休みに全部話して謝ろうと思ったのに……クソっ、マジでどこ行った……?
真由が行きそうな場所を、順番に回っていく。
昼休みの人通りが多い時間。全力で廊下を走り回っている俺の姿は、きっと異様だっただろう。