中崎くんもきっと、呆れているに違いない。

そう、思ったのに……。

頭にそっと置かれた手。

中崎くんは、私の頭を優しく撫でた。

驚いて視線を上げると、笑顔の中崎くんと視線が交わる。



「俺が相談してって言ったんだよ？　話してくれて……嬉しい」



……っ。

どうして、そんなに優しいの……？

私は今、こんなにどうしようもなくて、情けない話をしたのにっ……。



「そっか……そんなことになってたんだね」



中崎くんの優しさにまた涙が止まらなくなって、ただ首を縦に振ることで返事をする。

　「大丈夫、大丈夫」と言いながらさらに優しく頭を撫でられ、少しだけ気持ちが落ち着いた。

やっと涙が止まって、ふぅ……と心を落ち着かせるため息をつく。



「ごめんね……さっきから泣いてばっかりで……」

「謝らないで。ていうか……ごめん。謝るのは俺のほうかも」

「……え？」