夏海ちゃんがこうくんを見下ろしながら、よくわからない発言をした。
そしてすぐに視線を私へと移して、綺麗な形をした唇を開く。
「ねぇ真由、今日合コンしない?」
「えっ……?」
「よし決まり! あたしがセッティングしてあげるー!」
突然言われた言葉を私が理解するよりも先に、話を進める夏海ちゃん。
ま、待って……今、合コンって言った?
それって……出会いを求める人が集まる場っていうやつじゃ……。
いったいどうしてそんなことを言ってくれるのかわからず、首を傾げる。
「あの、どうし――」
「……おいお前、ふざけてんじゃねーぞ」
私の声を遮ったのは、こうくんの低い声だった。
「は? ふざけてんのはどっちよ。あんたにはそこの女がお似合いなんじゃない?」
あ……どう、しようっ……。
なんだか状況がわかってきて、私は慌てて2人の間に割って入る。