「いいから、これ見ろよ。
これが親公認の俺の相手」


「そんなの見たくないっ!
そこまでタフな精神してない!」


婚約者の写真を見せつけるとか、
ドS通り越して、拷問だから!


「いいじゃん、
散々俺のこと振り回してきたんだから。

すこしは痛い目にあってみたら?」


「振り回してきたのは、遥先輩だよっ」


「いいから見ろよ、バカ凛花!」


差し出されたスマホに
おそるおそる目を向けて、

そして、首をかしげる。


だって、

そこに写っているのは、
幼稚園生らしき女の子。


「……遥先輩、
そういう趣味があったの?」


心の底からの軽蔑を滲ませて

怯えた瞳で
遥先輩を見上げると。


「アホ凛花! よく見ろよ。
これ、誰だと思う?」


じっと見つめてハッとする。