漫画で頭ポンポンされるシチュエーションがあったときは、キュンとときめいていたのに…
……現実は全然違う。
──それなのに……
じんわりとその熱が溶け込むように、私の身体に流れ込んでくる。
ドキドキして恥ずかしいはずなのに、なぜか向葵くんの声が、匂いが、温もりが、安心してしまうような不思議な感情。
これってなんだろう……?
「俺、結衣ちゃんと付き合えてよかったと思ってる」
「えっ…?」
私と付き合えて……?
「だって少しずつだけど、何かが変わり始めそうな気がしてるんだよね」
「変わる…?」
何の話をしてるんだろう?と首を傾げると、それを見た向葵くんはクスッと笑った。



