「そういえばお姉ちゃんは彼氏いないの?」

お姉ちゃんはわたしと違って美形だ。更に可愛いよりはキレイ系。

「私は興味ないわね。ちなが幸せでいてくれたら私は幸せだから」

「……わたし中学のときとかだいぶお姉ちゃんへの橋渡し頼まれたんだけど……」

お姉ちゃんの連絡先教えて、とか、これ渡して、とか。

もちろん全部断った。自分でやった方がカッコいいですよ、と。

実際は、お姉ちゃんがどうせ断るだろうなーと思って、お断りをわたしから伝えるのが面倒だっただけだけど。

……はっ!

「お姉ちゃん、今ので気づいたんだけど、お姉ちゃんってもしかして……」

「え、な、なに? どうしたの?」

声をひそめたわたしに、お姉ちゃんはびくっと肩を震わせた。

そして顔色がいきなり悪くなった。やっぱりわたしに隠していたな……?

「お姉ちゃんってもしかして……」

「………っ」

「シスコンなの?」