「琴莉!大丈夫!?」



ものすごい勢いで咲希ちゃんが保健室の扉を開けて中に入ってきた。



「って、葉月……!?あんた、なにしてるのよ!琴莉に変なことしてないでしょーね!?」



イケメン以外立ち入り禁止よ!と、真のイケメンとも知らずに追い出す咲希ちゃん。



「おでこ痛かったよね!?もう!本多の奴、加減を知らないんだから!」



プンスカ怒る咲希ちゃんの隣で、私は赤面していた。



こんな擦り傷、全然平気。



重症なのは、そっちじゃない───。