「まさか……っ、まぐれまぐれ!」
「だよな……?あの……葉月だもんな!」
だけど、何事もなかったかのように再び試合が動き出す。
「たまたま、だよね……ははっ」と、隣で笑う咲希ちゃんに私は反応すら出来ない。
だって、葉月くんがこっちを見て笑った気がしたから……。
体育祭の時と同じように、狙ったんじゃないかって考えが浮かんでくるから。
「お、おい本多……そんなキレなくても。葉月のまぐれで点差は縮んだんだし」
「クソッ!あのパスは俺に回るはずだったんだぞ!葉月の奴、ぶちのめす!おい。俺にボールよこせ」
ゲッ……。
まぐれか狙ったのかわからないスリーポイントに感動している場合じゃない!
本多くんの目は怒りに満ちていた。
「……俺のボールを奪った罰だ。アイツに命中させてやる」
ここにもドッジボールと勘違いしている人がいたとは……。
これはマズい。
もう嫌な予感しかしない。



