「えっ。特に注目する選手もいないから見なくていいかなぁ?飛鳥くん見てた方が目の保養!」
仮にも同じクラスで優勝を目指している仲間になんてことを言うんだろうか……。
あなたが探してる正体不明の謎のイケメンが紛れ込んでますよ、とは言えるわけもあるまい……。
「絶対勝つ!スリーポイント決めてやるから、お前らガンガン俺にパス回せよ!」
ああ……葉月くんってば、よりにもよってバスケ部の本多(ほんだ)くんと同じチームだなんて。
クラスの子の情報によると、本多くんはまだ一度もスリーポイントシュートを決めたことがないらしく、ものすごく燃えているんだとか……。
「葉月!俺のシュート邪魔したら、ぶちのめすからな!」
うわぁ……。
例え演じている葉月くんだってわかってても、あんな言われように同情すら湧いてくるよ。
開幕した試合は男子だけあって勢いが半端ない。
序盤からバチバチと火花が飛んでいた。
何度も転倒する男子がいる中、葉月くんだけは置物のように立っていて、ちょっと身体を動かす程度……。
ウチのクラスが押されていて、点差が開いていく。
「本多ぁー!パスっ……て、なんで葉月がそこにいんだよ!!」
や、やばい……!!



