まさか、目撃者がいたなんて。

しかも自己記録を更新した飛鳥くんよりも“裏”葉月くんの話題の方が盛り上がるとは……。



「いつから知り合いだったのよ!?羨ましいじゃない!」


「ねっ、何組の人?もしかして、先輩?」


「あの葉月くんと別れてすぐなのに!?乗り換えるにしては早すぎぃ!」



全て吐いてしまいたいさ、私だって!

あのイケメンは私の隣の席に座ってる人ですよ!って。


だけど葉月くんの素顔をこんな形で暴露するのは絶対に嫌だし、プライバシーの侵害になりかねない!


窮地に立たされてるっていうのに、葉月くんは私と目が合うと、みんなには気づかれないようにクスッと笑ってるし……。


ぐぬぬ……。


結局。

フランクフルトを食べていても、執事喫茶に咲希ちゃんと行っても、「今吐けば執行猶予がつくわよ!?」と圧をかけられた。