「俺のだからデカいと思うけど」



クローゼットを開いてポンッと床に差し出されたのは、葉月くんの服………!?



「早く着替えなよ」


「い、いい!私……このままで、大丈夫!」


「シワになるでしょ。なに言ってんの」


「でも、悪いし……」


「制服のまま寝かすつもりないんだけど?」


「じゃあ、今度洗濯してお返し……、っ!?」



ちょ、ちょっと待ってよ葉月くん!?


葉月くんはブレザーを脱ぎ捨てると、人のことなどお構いなしにプチプチとワイシャツのボタンを片手で外しながら、躊躇なく着替え始める。



「葉月くん!いきなり着替えないでよ!」


「は」



私よりずっと広い葉月くんの背中が露になって、この目でしっかり見てしまった……。



「羽澤も早く」



確かにこのまま制服姿でいるのもおかしな話なので、私は素直にこの部屋の主に従うことにした。



「ぜっ……絶対、こっち見ないでね!」


「そんなに心配なら出てくよ」


「そ、それは……申し訳ないので、すぐ着替えます……」