野宿か、葉月くんのお家にお世話になるか。


もうこれは……。

いや……でも。

葉月くんのお家に、私は葉月くんとふたりきりってことで。


しかも朝まで……!?


考えただけで思考回路は閉ざされそうになるし、今から心臓が持たない。



「ほ……ほ、本当にいいの?」


「その方が羽澤も色々観察出来んじゃないの?」


「でも……眠れないかもしれない!」


「は」


だって葉月くんとふたりきりなんて……。


躊躇っていると葉月くんと視線が合ってしまって、葉月くんが目を細くして口角を上げた。



「なにエロいこと考えてんの?」


「……なっ!?考えてないよ!変なこと言わないでよ!それに、葉月くんこそ……っ!」



と言いかけたけど、相手が私だからそんな気も起きるわけないのにと思い直して恥ずかしくなる。



「俺が羽澤相手にエロいこと考えてるって?」


「……いや、あの」


「なんなら、それも証明してあげるよ?」


「……っ、」


「泊まるの?野宿するの?」


「…………お世話に、なります」