少し日に焼けた肌から覗く人懐っこそうな瞳がキョロキョロと泳いだ。



「……ううん!話って、なんだろ?」



男子にこんな風に呼び出されたのは、本多くんの件もカウントしていいならこれで二回目だ……。


本多くんに関してはこんなに紳士的じゃなかったけど。



「実は羽澤に聞きたいことがあって」



まさか、それこそ本多くんと同じように葉月くんのことだったり……?


私と同じ同業者ではなさそうだけど。



「葉月のこと、なんだ……」


「え!?飛鳥くんも探偵をやられている!?」


「え?探偵?」


「……あ、えと。ご、ごめんなさい!なんでもない!葉月くんのことっていうと……?」



これ以上は不審な奴だと怪しまれる恐れがあるので私は黙ることにした。



「葉月……今教室にいなかったよね?またひとりで資料質にいるの?」


「そうなのっ!あそこは葉月くんの隠れ家で……っ」


って。あれ、なんで飛鳥くんがそれを知ってるんだろう?



「やっぱりそうか。湊音……じゃなくて、葉月さ、いつもひとりだろ?」


「うん……」



湊音、と呼んだのにわざわざ言い直したことが引っかかったけど、飛鳥くんの話を最後まで聞くことにした。