ベットの縁に頬杖をついた顔を、ちょっとだけ私へ近づけると……。



「こんな可愛い奴に最低なこと言ったって後悔するってこと」



後悔すればいんだよそんな奴、とボソッと呟いた葉月くんから逃げるように、私は口もとまで布団を引っ張りあげた。



もう、ダメ……。

限界だよ葉月くん……。



「熱いな」


「……っ!?」



顔から湯気が出そうになって、耳の付け根まで真っ赤になっているであろう私の頬に、そっと手で触れる。



「熱あるから当たり前か」



独り言のように言っているけれど、ドキドキしすぎて胸が痛いくらいだった。



それは違うよ葉月くん。

熱のせいじゃないよ。


こんなにドキドキして顔が熱いのも、全部、葉月くんのせいたよ……。